• Font size:
  • Decrease
  • Reset
  • Increase

635法

この記事の評価:  / 6
低い高い 


635法

635法とは?

1968年、旧西ドイツの経営コンサルタント、ホリゲルによって、ブレインストーミング/BSをベースとして創案された技法。参加メンバーが同じような貢献度で作業できる点が特徴。

一般に、ドイツ民族は論理的思考タイプであり、ブレインストーミングのように、集団で声を出しながら、自由奔放に陽気に発想するのは不得意、という国民性を考慮して開発された。ホリゲルがローバックという教育訓練コースを開始し、ヨーロッパを中心に普及した。

この技法が次のルールであることから、【635法】 と呼ばれる。

【6】 人のメンバーで
【3】 つずつのアイデアを
【5】 分間で考え出して書きとめ、シートを隣に回して、一巡するまで同様に続ける。

635法の特徴

○ 発言したい人が発言するのと異なり、参加メンバー全員の同程度の貢献が期待できる。

○ 地位の違いや人前での発言が苦手な人であっても提案できる。日本人にも向いている。

○ 初面識の集団でのアイディア会議のような場合にも有効。

○ 口頭によるやり取りではなく、自分のアイディアを紙に書くだけなので、他人のアイディアへの批判が起きない。

○ BS法に比べ、リーダーや書記の負担が軽減される。また、リーダーの経験の有無にも左右されにくい。

635法の進め方

参加人数
ストーマー : 原則 6名
※ リーダー (司会者) 及びタイムキーパーを他に 1名置いてもよいし、兼務でも可。

1. 会議の参加者に「テーマ」を発表する。「テーマ」はできるだけ具体的に。

2. 参加者6人に所定の用紙を配布する。

3. 6人がそれぞれ、3つのアイディアを、5分間で用紙に記入する。

4. 5分経ったら、それぞれ用紙を隣に回して、他の書かれたアイディアを参考にしつつ新たに3つのアイディアを記入する。

5. 同様の手順を一巡するまで繰り返す。(5分×6回で30分)

635法によるブレインストーミング実施時のポイント

□ 大勢の場合は、6人ずつのグループに分けて実施する。

□ 空欄で回さないように、とにかく何でもいいから 3つは挙げてもらうようにする。

□ 終盤に向かうに従い、自ら発想しにくくなったり、他人のアイディアを読んだりするのに時間がかかって、どうしても複数の人が空欄になってしまうような場合は、多少時間を延長しても構わないが、あくまで原則 5分で。(時間をかければ良いアイディアが出るとは限らない。短時間集中して考えることで、とっさの閃きという利点を活かす。)

□ テーマによっては、30分 1ラウンドを、数ラウンド続けてもよい。

□ 評価の簡便法として、各自の手元に残ったシートを各自に評価させ、最良の5つのアイデアを提出させる方法がある。

※ ブレインストーミング法の発展系のため、上記以外の手順やポイントは、ブレインストーミングの項の記載を参照。

insight.PLANiDEA.jp
Featured