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5W1H~6W2H~7W3H

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ごだぶりゅーいちえいち
Five Ws, Five W's and One H, Six Ws (略), 六何の法則



5W1H~6W2H~7W3H チェックリスト

いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように?+α チェックリスト

v5W1H6W2H7W3H要点備考
いつWhenW #1W #1W #1[時期]いつから (着手)~いつまでに (期限)、頻度
どこでWhereW #2W #2W #2[場所]
誰がWhoW #3W #3W #3[主体]
何をWhatW #4W #4W #4[内容]
なぜWhyW #5W #5W #5[理由]背景、動機、目的
誰に(to) Whom-W #6W #6[相手]誰に (誰のために)
誰とwith Whom--W #7[関係者]
どのようにHowH #1H #1H #1[手段]プロセスやテクニックも
どのくらいの数How many-(H #2)H #2[数量]規模感~範囲
いくらでHow much-(H #2)H #3[金額]

5W1H~6W2H~7W3H とは?

原型は 【5W1H】、上の表の [W #1~W #5] と [H #1] がベースです。ビジネスなどの用途と、抜け漏れなくMECEに思考する際の必要性に応じて、項目が明確に分解または追加されて、それぞれ [5W~7W]&[1H~3H] といった派生形になっています。

[5W ⇒ 7W]
[6W] = 5W + "(to) Whom" [誰に/相手]
[7W] = 5W + "to Whom" [誰に/相手] + "with Whom" [誰と/関係者] に明確に分解

[1H ⇒ 3H]
[1H] = "How" [どのように/手段]
[3H] = 1H + "How much" [いくらで/金額] + "How many" [どのくらいの数/数量]

この 【5W1H】 を漢字で表現すると 「何時 (いつ)」
「何処 (どこ) で」
「何人 (なんびと) が」
「何を」
「何故 (なぜ)」
「如何 (いか) に」
⇒ 六つの 「何」 の字から、『六何 (ろっか) の法則』 の呼称も。

5W1H~6W2H~7W3H の特徴

元々は、新聞記事の書き方の原則・慣行として 【5W】 があり、社会の出来事=ニュースを的確かつ客観的に伝えるために、取材のあり方として、また、最初の段落 (リード) に漏れなく記載すべき必須事項として取り扱われてきました。*1

第三者に情報を的確に伝える際、これらのポイントを押さえることで情報を整理し、わかりやすく、もれなく正確に内容を伝達することができることから、ビジネスの場面における状況説明や報告書作成などにも応用されてきました。

情報を整理して発信するために、取材時や編集時に使われてきたのであれば、考えを整理する収束思考の段階に限らず、前段で発散思考する際にも、あらかじめアウトプットの構成を見据え、抜け漏れのないように要素をきちんと押さえるチェックリストとして活用することが有効になります。

当サイトで チェックリスト法 の1つとして捉え、強制連想法 に分類しているのは、この観点によります。

*1 参考 : wikipedia 『5W1H』

ビジネスの場面で、考える&使う側の思考パターン

ビジネスの現場・実務で思考する場合、その優先順位はおおよそ下記の順になることでしょう。

v要点思考パターンの具体例
誰がWho[主体]自社が (前提条件なので最上位に固定)
誰とwith Whom[関係者]パートナーやアライアンス先と
なぜWhy[理由]売上目標を達成して利益を出すために
何をWhat[内容]モノやコト 【製品・サービス・情報】 または課題を
いくらでHow much[金額]市場最適価格 or 原価+利潤の積上げ価格で、または予算内で
誰に(to) Whom[相手]顧客に
どこでWhere[場所]流通など適した販路を通じて
いつWhen[時期]目標スケジュールから逆算したタイミングで
どのようにHow[手段]取引先や既存リソース、広告宣伝などを活用して
どのくらいの数How many[数量]販売目標数や生産量などに応じて

メディア事業や金融系などビジネスの領域・形態や業界の特性、あるいは経営陣のマインドがプロダクトアウト寄りかマーケットイン寄りかによっても、優先順位が入れ替わることはあり得るでしょう。(特に下半分)

また、公共機関・公益法人やNPO/NGO、民間企業の場合でもCSRやIRを考慮する場合などは、この限りではありません。

UX [ユーザエクスペリエンス] な観点から、受け止める側の思考パターン

一方、受け止める側となる消費者やユーザの意識 (思考パターン) は、どうでしょう。仮の想定で重視度順に 並べ替えてみました。(項目名は受け止める側の表現に置き換えることなく固定)

v要点思考パターンの具体例
誰に(to) Whom[相手]自分 、家族・友人なども含む自分達にとって
いくらでHow much[金額]できるだけ安く (富裕層を除く)
何をWhat[内容]必需品または欲しいと思ったものを
なぜWhy[理由]必要または欲しいと思ったから
どのようにHow[手段]できるだけ簡単に
どこでWhere[場所]見かけた、または見つけたところで
いつWhen[時期]必要なタイミングで、または偶然見かけたときに
どのくらいの数How many[数量]必要なだけ最小限 (お得感があればまとめ買いも)
誰がWho[主体]大概は替わりが効くので、こだわらない
(株主や特定ブランドのファン層を除く)
誰とwith Whom[関係者]関係ない、知ったことではない

商品やサービスを提供する側の優先順位 (重要度) とは全く異なってくることが、おわかりいただけると思います。なお、商品やサービスの性質によって順位が変動することは十分にあり得ます。あくまで便宜的なパターンとしてであることをご理解ください。

消費者やユーザの意識においては、新たな [W] が1つ登場します。それは "Which" [どれを/選択] です。消費心理を考える上で、とても重要な要素となります。 (流通業などの場合も取捨選択の要素があり得ますが、ここでは除外して考えています)

"Which" [どれを、選択] は上の表で言うと、What [何を/内容] の要素の中で登場します。広義の "What" をジャンルやカテゴリの選定、狭義の "What" を最終的に選択された製品やサービスとすると、"What" (ざっくり何?) ⇒ "Which" (どれ?) ⇒ "What" (具体的に何?) といったプロセスをたどることになります。ウェブでの検索行動を始めとした情報収集のステージは、まさにこの "Which" [どれを、選択] にあたります。

例えば、レジャー関連業界なら旅行 ⇒ 行き先、出版業界でいうところの書籍 ⇒ 本のタイトル、外食産業であればイタリアン ⇒ 店舗名、といった具合です。

また、この "Which" [どれを/選択] のプロセスでは、How much [いくらで/金額]、Why [なぜ/理由]、How [どのように/手段]、Where [どこで/場所] といった複数の要素が複雑に絡み合い、それらの総合的な判断=意思決定の結果として、"What" [具体的に何を/狭義な内容] に至ることになります。

UX [ユーザエクスペリエンス] の観点から、優先順位に大きな差異があるということと、"Which" [どれを/選択] が重要な要素として登場することを、意識しておく必要があります。

特に、「選んでもらうこと」 は、多様な商品やサービスが並ぶ現代のマーケティングにおいて、欠かせない観点です。5W1H~7W3Hを使う場合でも抜け落ちることがないように、業界における立ち居地=ポジショニングや競合優位性の視点を補っておきましょう。

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