創造的な発想を妨げるもの

「機能的固着」 「同調傾向」 「権威主義的雰囲気」 「ゆとりのなさ」 「豊か過ぎること」 「批判屋/批評家化」...
機能的固着 (とらわれ)
人間は一般的に、経験と共に知恵をつけていくが、反面、自分の経験や習慣から常識化・日常化・当然化したことなどにとらわれたり、意識的/無意識的に関わらず自ら制約を作り出し、頭が堅くなっていく側面もある。 自分なりの解決法や物の使用法に慣れると、それ以外の方法を思いつきにくくなる。こうした現象を、機能的固着と呼ぶ。
創造的思考のためには、経験によるとらわれから、思考を意識的に解放する必要がある。これは一般には困難なことである。
同調傾向
「皆と同じであること」を重視する傾向。人と違っていることへの不安などから、周囲と同じように考え行動すること。
日本では特にこの傾向が強いが、これは創造性を妨げる方向に働く。
・ 個々人の特性を伸ばすよりも、平均的な万能を目指す教育制度の問題
・ 「個の尊重」 よりも 「集団の協調」 を重視する国民性 but 本来 「協調」と「同調」は別モノ
・ 良い意味での 「自信」 が足りないことによる悪循環 - 「こんなこと言ったら/したら、周りにどう思われるだろう、、、」
権威主義的雰囲気
権威主義とは、権威を無批判に受け入れたり服従するという行動特性を指す。
多数派 / 権力者 / 伝統 / 社会規範などの権威には服従する一方で、少数派や自分より弱者と判断される者には逆に服従を要求するという側面を持つ。
こうした雰囲気がある場合には、思考の柔軟さや独創性などが特に抑えられ、創造性は乏しくなる。
ゆとりのなさ
時間的あるいは心理的にゆとりのない状況下では、型にはまった思考を行いがちである。
創造的に考えるためには、考えたり試してみたりするための時間と心の余裕を確保する必要がある。
例えば、ワラスの4段階における incubation期には余裕が必須。
豊か過ぎること
「必要は発明の母」 のことば通り、具体的な必要性を感じることが、新しく考えようとするきっかけ/動機づけとして必須。
モノやサービスが供給過多に溢れている「飽和の時代」には、受身的(既存のものを買う/利用するだけ)になりがちで、自分で工夫してみようとする機会が減ってしまう。
すぐに答えを教えてもらったり、ヒントを次々に与えられたりすると、自分で考えようとする思考が薄れるのと同様に、自発的に創造的思考を働かせる努力をしなくなる。
批判屋/批評家化
現状に対する批判だけ述べて、代替案を提示しない批判屋や、 現状分析するだけで何らの解決策も導き出さない批評家は、創造的な発想思考を妨げることが多い。
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